置き石で考えた

 JR福知山線の事故は本当に痛ましいものであった。なくなられた方のご冥福をお祈りし、事故に遭われた方にはお見舞い申し上げる。

 昨日、今日のニュースによれば、関西を中心に線路への置き石事件が何件か起こっているという。このこと自体について、いろいろな考えがあろう。ここでは角度を変えて考える。

 ネット社会の危険性、バーチャルな世界の危うさ、ということが喧伝される。確かに、ネットの便利な側面の背後に、怪しい、危ない側面が隠されている。
 しかし、ネット社会が怪しい、バーチャルな世界が危ないのは、実際の社会の怪しさ、現実の世界の危うさの反映に過ぎない。置き石はそのことを示していると思う。

 現実問題として線路への置き石は危険きわまりない。今回のような痛ましい事故が起こった直後にこのような行為をすることは狂気である。しかし、実際にこのようなことが行われているのである。

 ネット社会の怪しさ、バーチャルな世界の危険性は、現実社会の怪しさ、実際世界の危険性の反映に過ぎないように思われるのである。